私的にはあまりにも時間が過ぎてしまいもうCDが出ると思ってはいなかったので最初にYoutubeでUPされたMVが端正なラウド的な楽曲で長いブランクを瞬時に吹っ飛ばしてくれた、このバンドの大きな特徴は5人のメンバーが高いレベルで融合しており、単純に演奏レベルが高いバンドとは一線を画す。
またこの限定版にはDVDが付属しており、各メンバーのオープニング曲の演奏テクニックをさらっと(楽器をやっているともっと話が聴きたくなってしまう)解説してくれている、各メンバーの話とソロを見る事ができるのでファンなら楽器をやってない人にも十分い楽しめるし、これから楽器をやってみようという気にもなるかも知れない、ただこのレベルには簡単に到達はできない。これだけの内容の映像を付属させてしまう事自体非常にお買い得だと思うのでこちらを購入するべきだと思う。
まずはオープニング曲、Tomo-zoさんのシンコペとHanaさんのバスドラとスネアのみのフレーズ、4小節で持っていかれました。ドラムの録りがまずすごい、私はそんなに良いオーディオで聴いている訳ではないのだが打った時の空気の振動感というか音圧を感じる事ができる。径の大きなタイコを使っているが事にもよるとは思うが圧倒的だ。そしてKogaさんとオレオさんのキーボードが入ってくるとロックの持つダイナニズムというかテンポが早いだけにビート感がいきなりMAXになる。ツインペダルの早いパッセージの後のスネアの4分打ちのパートになるとKogaさんの今回からの5弦の重低音のスラップの8分とデスボが加わり超絶なロックビートが展開される。そしてオフリズムになりFukiさんのボーカルへとパートが移る。この流れはもう完全に持っていかれれてしまいました。
そして更に驚かされるのがFukiさんのボーカルだ、前作のハイトーン、ハイテンションの比較的、喉の浅いところからの発声に対して今回は割合奥からの例えるならベルカウント的な発声に変わり、中域がよく発声されるようになった。この事により発声がコントロールしやすくなたのでしょうか、けっこう強めのビブラートやスタッカートでよりスピード感のある歌い方になり、決めのフレーズでは圧倒的な存在感だ。
途中からはHanaさんのカウンター入り掛け合いになるが2人の発声が違うので対比がとても面白い。またFukiさんはウラのタイミングを多用するが楽器をやらない専任ボーカリストがこれ程までウラを使うのはまれな存在だ、多分リズム系のドラムやベースを演っても第1人者になっていると思う。
そして何と言っても個人的に特筆すべきところはKogaさんが同メーカーの5弦に持ち換えた事だ。これによりバンドのトーンがガラと変り重厚なサウンドに変化した。更にオフリズムのパート以外は全てスラップで通している、このジャンルのバンドでは世界的に見てもまず有り得なかった事だ。指弾きやピック弾きに比べ圧倒的に歯切れが良く、この曲の様に早いテンポの曲でも8分どころか16分でリズムを重低音で刻む事ができてしまうのです。
2曲目はTomo-zoさんのリフとシーケンサー的なシンセの音で始まるが、何と言ってもHanaさんのスネアの8分打ちだ。これを通すのにはしっかりフィジカルがしっかりできていないとバテてしまう。が、この曲ではギターソロ後はFukiさんのハイトーンが炸裂、ロック史上に残るであろう盛り上がり所をしっかりパワーを出しきり更にタムのロールを入れたりと見せ場を演出しています。
そしてDVDに収録されているラストの曲はちょっとだけ苦手なエモーショナルな曲、湿っぽくなりがちな曲調をKogaさんのスラップが冴え渡りFukiさんのサビのパートまでをブリッジングします。またTomo-zoさんのギターソロもやはり湿っぽさを避けるために3連を使い跳ねる様なシャッフル的なフレーズにしています。前作でもTomo-zoさんは3連のリフの使い方がとても印象的でした。
収録された曲が5曲と少ない様な気がしますがその分、ガチャリックスの4人+Fukiさん1人という構図ではなく、この5人が揃った相乗で素晴らしいアルバムになっていると思います。
まずKogaさん、これほどまでこのジャンルでスラップを多用する人はまれですね、テックニックと言うよりセンスだと思います。5曲すべてに何の違和感なく自然にスラップで通して演奏していますがこんなバンドは世界的に見ても類がないのじゃないでしょうか。
そしてHanaさん、もうツインペダルは圧巻ですが、ちょっと美形のルックスで見た目とは異なりフレーズやパターンのまとめ方がとてもうまいです、しかもパワフルだし、しかもFukiさんのカウンターまで歌えるのですごい人ですね。
Tomo-zoさんは速弾きやライトハンドなど個人技が上手いのは誰でも知るところですが、余り言われてませんがバッキングやボーカルのカウンター、裏リフなどのあまり目立ない所が今回のアルバムは特に素晴らしいです、こんな所を手を抜かないのは最高峰のミュージシャンの証ですね。
オレオさんはやはりアレンジ力、コードの使い方がすごいです。シンセの音色も素晴らしいですね、プリセットでもオッケイ的なことを言っていますが、音色はかなり練り込まれています。オープニング曲はキーボード目立ないのですが実はしっかりサウンドメイクされていてとても興味深いです。あとこのアルバムに限らずオレオさんはキーボードを弾きながらヘッドバンをしますがこれはすごい事です。ギターやベースは抱えているのである程度、体と一緒に動いていますがキーボードは動きません、ヘッドバンしてブレブレの体で固定された鍵盤を弾いているのでかなりの難度ではないでしょうか。
私の中ではFukiさんはこのバンドではやはり核となるもっとも重要な立ち位置にいてバンドのポテンシャルを高いレベルまで引き上げていると思っています、なので大変Fukiさんには申し訳ないのですがこのバンドでの存在感があまりにも強すぎて、他の活動には個人的には興味が持てないのも事実です。でもFukiさんの詩は大好きで付属のDVDに収録されているように日本語の持つイントネーションをとても大事にしていて、メロディーラインやリズムに溶け込むような言葉が選ばれています。日本語は英語と違い母音と子音の組み合わせで単語が成り立っています。最近のよく耳にする言葉の持つイントネーションを無視した曲調には私はとても違和感を感じてしまいます、また、それを個性としてしまっている風潮も悲しいです。
前作のDoll’s Boxという曲の詩はとても気にっていました。そしてこのアルバムでもHEROの「_春が過ぎて、_冬を越して、季節が巡っても・・・・」のブリッジ終わりのパートは普遍的な詩ですがウラのタイミングで歌い、エンディングの盛り上がりへと導いていきます、こんな何でもない所と思われる所まで作り込まれています。それとMVではガチャリックスのまいさんが素晴らしい映像美を見せてくれます、全編早く見たいですね。
メンバーのサウンド対する考え方やレコーディングの方法論は5年前とは随分変わってきたと思います。でもこの5人は変わっていません、これが一番です、この5人がこのバンドで音楽をやっていく限り私はやはり聴き続けます。
※ Amazonにレビューしたキャプションをそのまま転記、画像は公式ツイッターより。



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